任意後見契約

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精神上の障害で事理を弁識する能力に欠ける状況になった場合は、本人配偶者4親等以内の親族検察官の請求により、後見開始の審判をすることができ、審判が開始されると、成年被後見人となり法律行為の能力を失うこととなり制限行為能力者となります。


Ⅰ.制限行為能力者

具体的には、この高齢化の社会におきましては、認知症と医師の診断その他もろもろの状況になると程度により上のような、成年被後見人被保佐人被補助人に分類され、被後見人は法律上の行為能力を失い、保佐人は法律上重要な行為に関しては、保佐人の同意が必要となり、被補助人に関して審判で補助人の同意を要する旨の審判をすることがございます。

任意後見契約説明書

この制度を法定後見制度と呼びますが、後見人となるべく者は、職業後見人で主に弁護士、司法書士等で本人の財産管理や療養看護の事務を司り家庭裁判所に財産の状況や管理の状況の報告をすることとなります。

後見人に誰がつくかに関しては、例え長男など親族後見人を望んだとしても親族後見人が専任されることは20%ぐらいとの話を聞きます。

 

この法定後見制度の運用として、裁判所としては昨今親族の本人財産流用の問題が起こり職業後見人の選任を推し進めてきましたが、先日新聞上で、親族後見人の選任を推し進めていく方針を最高裁判所が打ち出したとの記事がありましたが定着するのも時間がかかるものと推定されます。

人間はとても悲しいことにいずれは老いてしまい、判断能力が下降してしまいます。40歳代で体の筋力・運動能力の低下を実感し、70歳代で思考能力の衰えを認識します。残念なことに、若い時は『オレオレ詐欺』のようなものにとても引っ掛かることはないであろう者も思考能力の衰えとともに騙されやすくなるように感じます。

老後の安寧な生活を送るためには現役時代に蓄えてきた財産を守ることは重要であると思います。

Ⅱ.認知症になる前の事前対策

よくご相談をいただくこととして、『主人が認知症になった。主人所有名義の別荘を処分したいけどどうしたらいいか?』との相談があったりしますが、認知症になった時点で本人が意思表示能力を欠く状況に至った訳ですから処分は難しくなります。

 

残された家族は理不尽に思うかもしれませんがこれは本人の財産を守るという法的な配慮からいたしかたのない事となります。

認知症になってしまってからの対策は難しいので、事前に対策を講じる必要がございます。

判断能力のあるうちにもしもの際の財産管理・療養看護につき信頼できるご家族に託したいということであれば、法定後見とは別に任意後見制度という制度がございます。

予め将来精神上の障害で事理を弁識する能力を欠く状況に至った際、財産管理や療養看護の後見人を指定するという契約を締結しておくことです。

全国の公証人役場にて費用は16,000円前後で作成することができ、正本を公証役場にて保管、上のような状況に至った際は、家庭裁判所に後見監督人の選任を申請し、後見監督人の就職とともに任意後見人の仕事がスタートします。

重要財産の処分には、家庭裁判所の許可が必要となりますが年老いた親のために働くことができます。

人間は脈々と次の世代に引き継がれていくわけですが一時代の終焉を次の世代は暖かく見守り、親世代に対し育ててくれた感謝と配慮を込めたいもので、制度としてある任意後見や遺言等本人の意思を元気なうちに実現できる方法を利用して下さい。

 

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