もしもあなたの親が亡くなり、ご自身が相続人となり相続が開始したとします。
その相続財産が正の財産のみであればよいのですが、負の財産(親の借金や連帯保証人の立場)が含まれていたとして、無制限に親の負の財産までを相続しなければならないとしたら、相続をきっかけに苦しい人生を歩まなければならなくなってしまいます。
そこで、相続の制度では、相続財産を相続するのかどうかについて3つの方法が定められています。
- 単純承認・・・被相続人の財産を正の財産・負の財産含めすべてを無条件・無制限に相続する方法
- 限定承認・・・相続人が相続によって得た積極財産の限度でのみ、被相続人の債務・遺贈などの負債を負担するという相続の方法
- 相続放棄・・・被相続人の一切の財産を相続しないことです。
つまり、相続する財産が負債だらけの場合、限定承認や相続放棄を選ぶ方法が、相続制度には用意されています。
では、ご自身が相続を開始し、限定承認や相続放棄をしたいと願ったとき、具体的にどのような効果があり、どのようなことをしなければならないのかを説明したいと思います。