許認可について

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

僕たち行政書士は、お客様の事業に関する許認可の代理を行政庁に対し行うことを仕事としております。

「許認可」と一言で言いますが、許認可にも種類があることをご存知でしょうか?また、「許認可」は何のために行われているのでしょうか?


本来我々国民は、日本国憲法第22条1項に

“何人も公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する”

というように、本来どんな職業を行うことも自由です。例えば、飲食店の営業だったり、医者になったり本来誰がなってもよいわけです。

ただし、誰もが勝手に医師を名のってすぐに医者として営業ができてしまったらどうでしょうか?

その職業を行うのに十分な能力のない者や、倫理的に問題のある者が営業を行って、安全性に問題が生じる恐れがある。

そこで一定の者にだけ国が許認可を与える。これが憲法22条の謂う「公共の福祉」であり、国が許認可権限を持つことを正当化する根拠となります。


一口に「許認可」といいましても、許認可には次の行為に分類ができます。

「許可」「認可」「特許」「登録」「届出」

それぞれを定義しますと

  • 「許可」・・・法令で一般的に禁止されている行為を特定の場合、行政庁が解除する行為を言います。

例えば、車の運転は、本来法令にて禁止をされている行為です。それを試験が受かったとか、運転経験を教習所で体験した等一定の条件をクリアした場合に行政庁が禁止を解除することとなります。

医師免許に関しても同じです。その他に飲食店の営業許可などがこれに当たります。

  • 「認可」・・・私人が行う法律行為に対し、法律行為を補充してその法律行為を完成させる行為を言います。

農地の権利移転、建設業許可、学校法人設立、医薬品の製造等の承認などがあります。

農地の売買等はその当事者間においては一応は有効ですが、都道府県知事の許可を得ないとその法律上の効力は完成しないこととなります。

(農地には、国民の食糧自給の確保という政策上の思惑が働いているため)

  • 「特許」・・・国民が本来有していない特別な権利や法律上の地位を新たに設定や付与をする行政行為を言います。

外国人の帰化、放送事業の免許、道路占用許可、河川占用許可、電気事業者認可等がこれに当たります。

  • 「登録」・・・行政庁に届け出て、帳簿に登録されると効果を得ることになる行為を言います。
  • 「届出」・・・行政庁の諾否を必要とせず、単に一方的に通知届出をすれば成立する行為を言います。

認可は、適法な申請が行われ、要件が充たされれば、必ず認容されることとなります。

許可は、行政庁に裁量権を認め、申請に不備がなくとも拒否をされることがあります。

特許は、さらに行政庁の裁量が大きく、認容されることが難しい行為となります。

一言に「許認可」といっても、特許の場合もあれば、認可の場合もあり、申請に対する認容の難度を序列すると、

特許>許可>認可>登録>届出

となるかと思います。文字を見ていただければ、特許「特別に許す」許可「許す」認可「認める」とその難易度が推測できるかと思います。

ですので、在留資格認定の申請などは、法務大臣の裁量権が、建設業許可などに比べ大きいので、必ずしも申請して不備がなければ認容されるとは限らないこととなります。

以上、許認可についてでした

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントを残す