今回、お客様に降りかかった災難について書きたいと思います。かなりプライベートのことで、書くか迷いましたが、同じようなリスクに合う方もいるかもしれないということで、一部中身をブログ用に変えて書きたいと思います
目次
Ⅰ.お客様からの相談
僕がAさんから相談を受けたのは数ヶ月前のことでした。
相続放棄をしたいのだけどそういうのってできますか?
というのが始まりでした。聞くと、実の父親が亡くなられたそうで、幼い頃、両親が離婚され母親に育てられたAさんは、大人となった現在まで特に父親と会うこともなく現在にまで至ったそうです。
お父様は、その後東京を離れ、元々のご出身地である東北地方のある場所に暮らしていたそうです。
亡くなった際、かなり生活に不自由をしていたらしく生活保護を受けていたそうです。一緒に同居をしていた女性がおり、その方を通じて亡くなられた旨の連絡を受けたそうです。
そこからAさんは、ご自身で色々調べたところ、お父様は、古く空き家となった幼稚園の建物を所有していることがわかりました。建物はとても古く処分するにも結構なお金がかかるということで、できれば相続放棄をしたいとのことでした。
Ⅱ.相続放棄について
そこで、Aさんから僕に話が来たのですが、実は、その時点で亡くなられてから、約1年ほど経過しておりました。
相続放棄というのは、家庭裁判所に相続放棄の申述をし、受理をされないと認められないのですが、実は、申述の期間というのがございます。
“相続人が相続開始の原因たる事実及びこれにより自己が法律上相続人となった事実を知ったときから3か月以内に行わなければならない”
つまり、既に相続放棄の申述期間を過ぎていた訳です。
そんな中、僕は取り急ぎこの不動産と他の財産がないのか?調査をすることとしました。
この不動産を調べると、ある会社のために不動産に抵当権が設定されていました。その会社を調べると、なんと東日本震災において倒産をしていることがわかりました。なんと会社の代表者が津波によって亡くなられていたのです。
抵当権は、実行はされていないものの不動産をどうこうできる状態ではございませんでした。
他に負の財産の信用情報を調べたところ、とある消費者金融に借り入れがあることがありました。
虎の子を起こすよりは、このまま消滅時効を待ったほうが良いのでは?という結論にいたりそのまま放置することとしました。
Ⅲ.突如役所からの書面
そんな中、Aさんから電話をいただきました。「とある地方自治体から、通知書が届いた」と・・・
中身はというと「亡くなられたお父様が生前、役所から災害援助支援金を数百万円借りられていて、相続順位第一順位のAさんに相続をするのか相続放棄をするか書面にて手続きをしてくださいとの通知でした。
相続放棄の場合は、東北の家庭裁判所での「相続放棄申述受理書」等を送付ください。との通知です。
とは言え、とっくに申述期間を過ぎているわけです。
寝耳に水な状態で、どうしてよいかわからないとの電話でした。
Ⅳ.対策について
生前交流のなかったお父様の借金を突如、相続しなければならない。数百万円もの借金を背負わなくてはならない訳です。
僕も取り急ぎ何か方法がないか調べることとしました。
裁判所のホームページを確認すると、相続放棄の申述期間に関して、但し書きがあることに気づきました。
“相続人が相続の原因たる事実及びこれにより法律上自分が相続人となった事実を知った時から3か月以内に行わなければならない。ただし、相続財産が全くないと信じ、かつそのように信じたことに相当な理由があるときなどは、相続財産の全部又は一部の存在を認識したときから3か月以内に申述すれば、相続放棄の申述が受理されることもあります。
とありました。
僕は、Aさんには、相続財産が全くないと信じたことに相当な理由があると思ってます。なぜなら
- 幼いころの両親の離婚で、交流が全くなく父親の財産を知りえない状況だったこと
- 亡くなられた後に生活保護を受給していたことを知ったので財産がないことと当然に信じたこと
とにもかくにも時間がないので行動することです。相続放棄に精通した弁護士に相談してください。しかも、複数の弁護士にあたってください。結果として認められないとしても相続放棄の申述をすべきです。その上申書の作文について、弁護士の知恵を借りるべきです。
とのお話をいたしました。取り急ぎ、弁護士のアポは取れたようですが、予断を許しません。この状況については結果をブログの中お伝えしたいと思います。








