法律

介護施設事故と不法行為責任

介護士の画像

先日SNS上で、介護事業の介護士さんが、目を離した際に利用者が転倒をして怪我を負ってしまい、その責任について不法行為責任を問われ、家族から損害賠償をされ、雇用主である法人からは、介護士さん自身が100%損害賠償責任を負う旨の念書に署名をするよう求められたというような投稿がありました。

担当者として、家族に対し平身低頭謝罪をし、さらに家族からは謝罪の場で損害賠償すると言われ、雇用主である法人からは、担当者の責任であり法人としては一切責任を持たないとの書面に署名をするよう求められたというあらましになります。

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役員等の第三者に対する損害賠償責任

取締役会イメージ

日常の商行為の中で、取引先の企業の行為によって損害を被ることが往々にしてあります。

例えば、何年か前に成人式の晴れ着の販売やレンタルで「はれのひ株式会社」が、成人式当日に、会社を閉鎖し、契約をしていた新成人の多くが振り袖を受け取れなかったという事件がありました。この事件の社長は、刑事事件に発展し、実刑判決を受けました。

このような例はかなり悪質性が高いですが、例えば従業員の一部が直接の不法行為の加害者で会社の取締役自身は不法行為に関与してないことを理由に取締役に責任がない事を主張された場合、はたしてその取締役に対して責任追及することは出来ないのでしょうか?

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優良誤認表示と有利誤認表示

セール画像

何かの物品を購入しようとしたり、何かのサービスの提供を受けようとした場合、往々にしてインターネットで探したり、広告を参考にし、購入を決めることがあるかと思います。

実際にホームページや広告を鵜呑みにしたところ、全く広告内容とは違っていたり実際の価格とは違っていたり、実際のサービスとは違っていたということを経験したことがある人もいらっしゃるかもしれません。

そんな時騙されたと思いながらも、諦めてしまう方も多いかと思います。

しかし、そのような不当な広告やホームページを野放しにすることで、別の被害者が出てしまうことも考えられます。そんな時は、一歩勇気をもって行動をしてください。

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マンション管理費等の滞納問題

マンション画像

昨今問題となっている分譲マンションの管理費等の滞納問題について書きたいと思います。

分譲マンションは、通常の戸建て住宅とは違い、その所有の形態は区分所有という形になります。

建物の区分所有とは、一棟の建物に構造上区分された数個の部分で独立して住居、店舗、事務所又は倉庫その他建物としての用途に供することができるものでその各部分をそれぞれ所有権の目的とすることを言います。つまり、簡単に言うとマンションの中の1戸を所有することを言います。

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宅建業法改正 水害リスク情報の重要事項説明が義務化

洪水の画像

7月17日「不動産取引時において、水害ハザードマップにおける対象物件の所在地を事前に説明することを義務づけること」とする宅地建物取引業法施行規則の一部を改正する命令(令和2年内閣府令・国土交通省令2号)が公布され、同年8月28日から施行されることになりました。

近年、大規模水災害の頻発により甚大な被害が生じており、不動産取引時においても、水害リスクに係る情報が契約締結の意思決定を行う上で重要な要素となっています。

そこで、不動産取引の際に行われる宅地建物取引士による重要事項説明の中で、水防法15条3項に基づき作成された市町村の水害ハザードマップを顧客に提示し、水害のリスクの説明が義務付けられることとなりました。

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取得時効の「自主占有」と「他主占有」

掛け軸の画像

先日、面白い記事を見ましたので情報提供したいと思います。記事の内容は次の通りとなります。


問題「テレビ番組でお宝発見!!」

テレビ番組を見ていると、30年前に友人に貸した掛け軸が映っていたので確認しようと友人に電話をすると、友人の息子が出ました。

「テレビに映っていた掛け軸は、30年前に私がお父さんにタダで貸したものだ」

というと、

「父は20年前に亡くなりました。あの掛け軸は父のものだと思っていたので、3年前に知人に売ってしまった

と言います。

では売ってしまったのなら、掛け軸の金額を弁償してもらえますか?という質問になります。

皆様は、弁償してもらえると思いますか?

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根保証契約についての民法改正

契約締結場面の画像

さて皆様は、保証人だとか連帯保証といった言葉にどのようなイメージをお持ちになりますでしょうか?

おそらく「誰かの為に保証人や連帯保証人になってしまったために人生がめちゃくちゃになってしまった」などの話をどこかで見聞きし、良いイメージをもってない方がほとんどかと思います。

4月1日から「根保証契約」についての民法改正があり、その説明と保証契約について触れます。

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共同不法行為と不真正連帯債務

車同士の事故画像

不法行為について意外と皆様が興味を持っていることがわかりましたので、不法行為について掘り下げて記事を書きたいと思います。

共同不法行為とは、損害の加害行為に複数の加害者が絡んだ結果として損害を被った場合のことを言います。

よくある事例としましては、交通事故の玉突き事故や、交差点で右折車と直進車の追突事故から派生して通行人が怪我を負ったケース。或いは、集団に暴行を加えられ怪我を負ったケースなどが考えられます。

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印鑑の知識について

契約書と印鑑の画像

ここ最近在宅ワークの流れに伴い、これまで当たり前のように行われてきた社内決済や契約の際の印鑑について非効率さが叫ばれ、新習慣として脱ハンコが根付くのかどうかがを見守っていきたいところです。

すべてにおいてハンコを必要とする日本社会ですが、ハンコを押す意味は、何なのでしょうか?

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供託について

供託受理決定通知書の画像

供託とは

供託についてご存知でしょうか?

例えば、誰に弁済をしてよいかわからないケースや弁済の金額等に争いがあるケースにおいて、本来争いに決着がつくまでは支払いたくないけれど、支払わないことにより債務不履行の問題が生じるため、弁済の義務を履行したことにしたい場合があります。

上記で言う、誰に弁済してよいかわからないケースとは、家主が死亡し、相続人が誰だかわからず誰に弁済してよいかわからないケースなどです。

そんな場合に、金銭等国家機関である供託所に提出し、その管理を委ね,最終的には供託所がその財産をある人に取得させることによって,一定の法律上の目的を達成しようとするために設けられている制度があります。

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