意外と知らない法律の穴

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普段普通に暮らしていると知っていそうで知らない法律の穴のようなものがあります。

実は学んでいる中で、えっそうなの?なんてことがたまにあったりします


例えば、民法732条(重婚の禁止)

”配偶者のあるものは、重ねて婚姻をすることができない”

とあります。そんなの当然だろうと思いますよね!一夫多妻の国ならまだしも日本は一夫一妻制だからです。

何故こんな条文があるのか、不思議に思いますよね。

現実の世界では、配偶者がいるのにも関わらず、重ねて婚姻届を出してしまう人がいます。

にわかには信じられないのですが…

では重ねて結婚してしまった場合どうなってしまうと思いますか?

実は一応は後婚も有効に成立してしまいます。つまり婚姻によるもろもろの法律上の効果は発生してしまいます(夫婦同姓だったり、共有財産だったり)

つまり重婚は無効ではなく、取消事由となります。

無効とは、初めから効力がないものとみなすこと

取消とは、一応は有効となっているものを取消時以降将来にわたって効力をなくすことの違いがあります。

この取消は、当事者(本人、配偶者、前配偶者)かその親、若しくは検察官によってでしか請求ができません。しかも、家庭裁判所に対しての請求となります。

しかも、当事者の一方が死亡した場合は、検察官は取消請求をすることができません。

婚姻によって財産を得たときは、現存利益を返還しなくてはならず、相手が重婚であることを知らなかった場合は、損害賠償をしなくてはなりません。

実は、刑法184条にも重婚罪という罰則があります。

“配偶者のある者が重ねて婚姻をしたときは、二年以下の懲役に処する。その相手方となって婚姻をした者も、同様とする。

実際には、重婚罪で起訴された人ってあまりいないような気がしますが・・・


故意に重婚をすることは、罪にも問われますが、配偶者が失踪して行方が分からず7年を経過し、失踪宣告を申し立て死亡した者として扱われた後に、再婚をしたら、その後に配偶者が現れたなんて話しが現実世界にあったりします。

失踪宣告の取消をした場合、前婚が復活するのでしょうか?復活した場合重婚状態となってしまいます。

この場合、本人・後婚の配偶者が、前婚の配偶者の生存を知っていたかいないかにより効果が変わってきます。

知らなかった場合は、失踪宣告後の法律行為は有効ですので、前婚が離婚事由となります。

知っていた場合は、(あまりないとは思いますが)後婚が取消事由となります。

また、知らずに前婚の財産を消費・浪費・処分した場合は、現存利益のみを返還すればよい事となり、知っていて処分等をした場合は、損害賠償の責任が発生いたします。

現存利益の返還とは、手元に残っているもののみの返還で、消費・浪費した金銭等の返還は不要ということになります。

二重に結婚したらそんなの無効だろう!!なんて思っている人もいると思いますし、僕もこの仕事をする前はそう思っていました。

以上法律の穴でした。

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