現在、北海道釧路市北斗地区の釧路湿原国立公園の外縁部約4.2ヘクタールに再生可能エネルギーの供給を目的とした6,600枚のソーラーパネル(太陽光発電)を設置する工事を 事業者である大阪市の「株式会社日本エコロジー」社が、森林法の開発許可を得ずに工事を進行し、それを知った北海道庁からの工事中止勧告にもかかわらず、既に相当の投資をしているとの理由で工事を続ける旨の発言が問題となっています。
釧路湿原は、ラムサール条約登録地であり、国際的にも保護価値が高く、特別天然記念物のタンチョウ、天然記念物のオジロワシなどが生息し、工事による地形改変・反射光・騒音が鳥類の営巣や飛行ルートに影響を与える懸念があり、自民党議員が視察に訪れたり、釧路市においてメガソーラー設置を許可制にする条例の検討なども動きが出ています。
さて行政書士としての僕の関心は、建設業者としての事業者「株式会社日本エコロジー」(所在地:大阪府大阪市中央区南船場1-13-20リアライズ南船場ビル、代表者:松井 政憲)についてです。※同社と同じ名称の会社が複数あるようです。今回の事業者は、本店が大阪で前㈱の会社で、その他に後㈱の会社もあるようです。
世間で騒がれている問題ですから、どのような業者なのかという疑問が沸き、調べてみると意外な事実がわかりました。
皆様も簡単に調べられるので一度調べられるとよいかと思います。
目次
株式会社日本エコロジーの行政処分
株式会社日本エコロジー(法人番号5120101047774)
違反行為の概要
- 商号又は名称
- 株式会社日本エコロジー(法人番号5120101047774)
- 代表者
- 松井 政憲
- 主たる営業所の所在地
- 大阪府大阪市中央区南船場1-13-20リアライズ南船場ビル
- 許可番号
- 大阪府知事許可(般-1)第141629号
- 許可を受けている建設業の種類
- 土、と、石、鋼、舗、し、塗、水
- 処分年月日
- 2024年12月14日
- 処分を行った者
- 大阪府
- 根拠法令
- 建設業法第28条第1項第1号及び第3号
- 処分の内容(詳細)
- 建設業法その他建設工事に関する諸法令を厳守し、今後再び類似の事案を発生させることのないよう万全の措置を講じて、建設業者としての適切な業務を確保すること。
- 処分の原因となった事実
- 当該建設業者が民間の発注者と締結した山口県下関市内の太陽光発電システム(発電設備のほか、林地開発許可に基づいた造成等を含む。)に係る契約の建設工事は太陽光発電設備を設置するために森林を開墾する造成工事であるため、大雨であっても同工事の施工がなければ森林が防御壁等となって土砂災害の発生が抑制されることを踏まえ、同工事の施工にあたっては土砂災害防止のための十分な措置を講じる義務が当該建設業者にあるところ、当該建設業者は、同工事において、アーバンクラフト株式会社と下請契約を締結して工事を同社に施工させることにより、森林法(昭和26年法律第249号)第10条の2第4項の林地開発許可の許可条件に違反して、事業区域外の森林の伐採や形質の変更、残地森林地内の森林の伐採や形質の変更などを行ったことに加え、仮設防災施設の強化や沈砂池の設置などの土砂流出防止措置が不十分であったため、令和6年7月に、大雨に伴い、土砂が事業区域外に大量に流出し、近隣の田んぼや水路などに被害が及ぶなど、建設工事を適切に施工しなかったために公衆に危害を及ぼした。
- その他参考となる事項
- 全部廃業後、新規に許可取得:大阪府知事許可(般-5)第160464号:電
株式会社日本エコロジー(法人番号5120101047774)
違反行為の概要
- 商号又は名称
- 株式会社日本エコロジー(法人番号5120101047774)
- 代表者
- 松井 政憲
- 主たる営業所の所在地
- 大阪府大阪市中央区南船場1-13-20リアライズ南船場ビル
- 許可番号
- 大阪府知事許可(般-1)第141629号
- 許可を受けている建設業の種類
- 土、と、石、鋼、舗、し、塗、水
- 処分年月日
- 2024年12月14日
- 処分を行った者
- 大阪府
- 根拠法令
- 建設業法第28条第3項
- 処分の内容(詳細)
- 建設業法第28条第3項に基づく営業停止処分 営業停止期間:令和6年12月28日から令和7年2月2日までの37日間 営業停止範囲:建設業に係る営業の全部
- 処分の原因となった事実
- 1 当該建設業者は、令和4年11月、山口県下関市内の太陽光発電システムに係る契約(以下「本契約」という。)を民間の発注者と締結したが、本契約は、当該建設業者が「太陽光発電システムを設備機器施工し」、これを発注者に売り渡すことを約し、同社は代金を工事の進捗に応じて8回に分けて当該建設業者に支払うことを約し、工事完成後発注者が検査を行って契約内容との不適合が発見された場合には、引き渡し前に当該建設業者が補修しなければならないことなどを内容とするものであった。そして、当該建設業者は、令和4年12月に、本契約と一体である土地の売買契約により、発注者に太陽光発電システムの事業地(地目が田のものを除く。)を譲渡し、同年12月頃より、アーバンクラフト株式会社に建設工事を請け負わせて、当該事業地において、造成工事を施工し、令和5年11月頃からは当該太陽光発電設備の設置工事を施工した。とすると、本契約は、売買契約と請負契約の混合契約である製作物供給契約により建設工事の完成をするものであるから、報酬を得て建設工事の完成を目的として締結する契約であり、建設業法第24条の規定により建設工事の請負契約とみなされて同法の規定が適用される。その結果、当該建設業者の契約の相手が発注者となり、当該建設業者はその発注者から直接建設工事を請け負ったこととなる。このように、当該建設業者は、本契約の建設工事において、建設業法第3条第1項の規定に違反して、電気工事業に係る同項の許可を受けないで請負代金が建設業法施行令第1条の2に定める金額以上となる建設工事を発注者から請け負った。 2 そして、当該建設業者は、工事施工中の令和5年9月29日に電気工事業に係る一般建設業の許可を受けたが、アーバンクラフト株式会社と締結した下請契約に係る下請代金について、工事の施工が進むにつれ、その下請代金の額を増額変更していったため、特定建設業の許可を受ける必要があったところ、同許可を受けずに、本契約の建設工事において、建設業法第16条第1号の規定に違反して、同法第3条第1項第2号に掲げる区分による許可を受けないで下請代金の額が同号の政令で定める金額以上となる下請契約をアーバンクラフト株式会社と締結した。また、同工事において、同号に掲げる区分による許可を受けて、同法第26条第2項に規定する監理技術者を工事現場に配置すべきところ、当該許可を受けず、適格な監理技術者を配置しなかった。加えて、同様に、同法第24条の8第1項に規定する施工体制台帳及び同条第4項に規定する施工体系図も作成しなかった。 3 当該建設業者は、本契約の建設工事において、上記のとおり適格な技術者を配置せず、当該建設業者が施工計画の作成、工程管理、品質管理、安全管理、技術的指導等の全てを行うことが必要であるところ、その全ては行わずにその請け負った建設工事の主たる部分を一括してアーバンクラフト株式会社に請け負わせており、建設業法第22条第1項の規定に違反して、その請け負った建設工事を一括して同社に請け負わせた。 4 当該建設業者は、本契約の建設工事において、当初はアーバンクラフト株式会社に土地の造成工事のみを請け負わせていたものの、電気工事業の許可を受けた後の令和5年11月頃から、太陽光発電設備の設置などの電気工事を同社に請け負わせて施工させ請負代金5千万円を同社に支払うなど、建設業法第3条第1項の規定に違反して電気工事業に係る同項の許可を受けないで建設業を営む同社と下請契約を締結した。
- その他参考となる事項
- 全部廃業後、新規に許可取得:大阪府知事許可(般-5)第160464号:電
解説
森林法第3条の2第4項について
地域森林計画の対象となつている民有林において開発行為をしようとする者は、農林水産省令で定める手続に従い、都道府県知事の許可を受けなければならない。この許可には条件を附することができる。
という条文になります。
1.事業区域外及び残地森林地内の森林の伐採や形質変更を行ったこと。
2.土砂流失防止措置を怠り損害を発生させたこと
が違反行為であり今回の釧路湿原と同様の違反をしています。
建設業法第3条1項(許可の条件)
建設業を営もうとする者は、次に掲げる区分により、この章で定めるところにより、二以上の都道府県の区域内に営業所(本店又は支店若しくは政令で定めるこれに準ずるものをいう。以下同じ。)を設けて営業をしようとする場合にあつては国土交通大臣の、一の都道府県の区域内にのみ営業所を設けて営業をしようとする場合にあつては当該営業所の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。ただし、政令で定める軽微な建設工事のみを請け負うことを営業とする者は、この限りでない。
500万円以上の工事を請け負う事業者は、建設業許可を受けなければならないこと。また、太陽光発電パネルの設置工事は、電気工事業の建設業許可が必要となります。この事業者はその許可を受けることなく工事を行い、工事途中に一般の電気工事業の許可を取得したが、下請であるアーバンクラフトは、建設業許可を取得していなかったこと。また、4500万円以上の下請けへの発注があったにもかかわらず、特定建設業の許可を受けていなかったことが違法とされます。
建設業法第26条2項(監理技術者の配置)
発注者から直接建設工事を請け負つた特定建設業者は、当該建設工事を施工するために締結した下請契約の請負代金の額が第三条第一項第二号の政令で定める金額以上になる場合においては、前項の規定にかかわらず、当該建設工事に関し第十五条第二号イ、ロ又はハに該当する者(で当該工事現場における建設工事の施工の技術上の管理をつかさどるもの(以下「監理技術者」という。)を置かなければならない。
建設業法第24条の8第1項
特定建設業者は、発注者から直接建設工事を請け負つた場合において、当該建設工事を施工するために締結した下請契約の請負代金の額(当該下請契約が二以上あるときは、それらの請負代金の額の総額)が政令で定める金額以上になるときは、建設工事の適正な施工を確保するため、国土交通省令で定めるところにより、当該建設工事について、下請負人の商号又は名称、当該下請負人に係る建設工事の内容及び工期その他の国土交通省令で定める事項を記載した施工体制台帳を作成し、工事現場ごとに備え置かなければならない。
建設業法第16条(下請契約の締結の制限)
特定建設業の許可を受けた者でなければ、その者が発注者から直接請け負つた建設工事を施工するための次の各号の一に該当する下請契約を締結してはならない。
一 その下請契約に係る下請代金の額が、一件で、第三条第一項第二号の政令で定める金額以上である下請契約
4500万円以上の金額を下請けに発注する場合は、特定建設業の許可が必要ですが、特定建設業の許可を受けることなく工事を行ったことになります。
建設業法第22条(一括下請負の禁止)
建設業者は、その請け負つた建設工事を、いかなる方法をもつてするかを問わず、一括して他人に請け負わせてはならない。
つまりこの事業者は今回の釧路湿原よりも以前に同様の違反行為に加えて複数の違反を行い、行政処分を受けたにもかかわらず遵法の意識に欠け、公共の利益よりも自己利益を優先する業者であることがわかります。にもかかわらず一度廃業をした上で再度新規に許可を得たうえで営業を続けている業者となります。
公共の利益を考えたとき、行政にはもっと厳格な対応を期待します。
皆様はどう思いますでしょうか?









