賃貸住宅における失火責任について

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さて、前回失火責任という非常に怖い話をいたしました。

隣人のストーブの不始末で自宅が燃えてしまっても失火法の適用で隣人に「弁償して!」とは言えないので、リスクを保険に転嫁しないと じ・エンド という

悲惨な状況になりかねません。

では、賃貸マンションやアパートで火事を起こしてしまった場合はどうなるのでしょうか?

債務不履行責任

対隣人に対しては、失火法の適用があります。つまり損害賠償の責任はありません。

対家主(大家さん)に対しては、別の法律が優先されます。

民法415条(債務不履行)

 債務者がその債務の本旨に従った履行をしないときは又は債務の履行が不能であるときは、債権者はこれによって生じた損害の賠償を請求することができる。ただし、その債務の不履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして債務者の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。

債務不履行による損害賠償」の条文になります。

賃貸借の定義は、

民法601条

賃貸借は、当事者の一方がある物の使用及び収益を相手方にさせることを約し、相手方がこれに対してその賃料を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。

賃貸借は、難しい言葉で言いますと賃貸人と賃借人の双務契約、双方の合意による諾成契約といいまして、お互いに債権・債務が生じます。

賃貸人は、賃借人に対し建物を使用・収益させる債務その対価として賃料をもらう債権

賃借人は、賃貸借の本旨に従った使用収益をする債権その対価として賃料を支払う債務又は賃借物を現状に復して賃貸人に引き渡しをする債務があります。

この現状に復する債務(義務)が根拠となり、大家さんに対しては火事による責任、つまり賠償責任が発生いたします。

賃貸アパートなんかを借りると不動産屋さんから火災保険の加入を求められることがございますが、非常に重要になりますので決して軽視することのないようしっかりと中身も検討ください。

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