法律

従業員が起こした事故の損害を従業員に負担させることの是非について

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先日、業務中Aさんが社用車を使用して、Aさんの過失で事故を起こしてしまいました。

事故の内容は、相手の車の対物賠償(修理費)におよそ20万円、社用車の修理代に80万程度かかるとの事です。

Aさんの勤務する会社からは、対物賠償のうち保険で充当しきれない免責金額分と車両保険に未加入でしたので、修理費80万円のうちの40%程度を負担して欲しいとの請求がありました。勿論、Aさんの不注意で起こった事故ですから加害者本人は、Aさんになる訳です。Aさんの勤務先の会社としても給与債務よりも上回る修理費を回収するために給与債務から相殺して弁償金に充当することも辞さないといった勢いです。

果たして、Aさんは会社の要望通り、弁償をしなければならないのでしょうか?

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女性の再婚「禁止100日」撤廃へ

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先日ニュースで女性の再婚「禁止100日」ルール撤廃へという報道がありました。

現在の民法の規定では次の通りとなります。

(再婚禁止期間)
第七百三十三条 女は、前婚の解消又は取消しの日から起算して百日を経過した後でなければ、再婚をすることができない。
2 前項の規定は、次に掲げる場合には、適用しない。
一 女が前婚の解消又は取消しの時に懐胎していなかった場合
二 女が前婚の解消又は取消しの後に出産した場合
実は、この733条の100日期間については、平成28年6月1日に改正され、従来は「180日を経過した後」であったものが新ルールによって「100日」に短縮されました。そしてなお100日でも非合理的であるとし撤廃へと大きくかじ取りがされつつあります。
 

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犯罪被害に遭った際の対処・対策

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人生を生きる中で、もちろん何かしらの犯罪に巻き込まれないことが一番望ましいですが、不幸にも犯罪被害に巻き込まれてしまうこともあるかと思います。

例えば、意図せず見ず知らずの他人から暴力を受ける。性犯罪被害を受ける。或いは、特殊詐欺にあう。会社経営の中で、従業員に会社のお金を横領される。などといったことが起こり得るかもしれません。

 

そのような被害に遭われた場合、皆様でしたらどうされますでしょうか?十中八九の人がおそらく警察へ行き、被害届を出されることかと思います。

被害届とは、犯罪被害の事実を警察に申告するものになります。犯罪捜査規範によると警察は、受理をしなければならないことになっています。

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連帯保証人間の求償権

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商人の間や個人間で金銭貸借をする契約を、金銭消費貸借契約と言います。住宅ローンなどが代表的なものになります。勿論、住宅ローン以外でも会社の運転資金やら個人の遊行目的のためやらで金銭の貸し借りは、日常的に行われています。

一般的に、借りたお金は、利息を付して分割で返済するという契約が大多数ではないかと思います。そして、返済には期限が付されることが一般的です。

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共有土地の賃借

ユキマサくん

お客様である法人のAさんから相談がありました。会社の資材置場として手頃な土地を探していたところ、少し郊外にはなってしまいますが手頃な土地を見つけたため、その土地を会社の資材置場とする利用目的で一時的に借りたいとのことです。その土地の現状は、地目が宅地で更地となっており、雨風を防げる程度の仮設建物を建て、一部業務用の貨物車なども置きたいとの事でした。

早速、この土地を借り受けるべく土地の所有者を調べることとしました。

ところが土地の所有者を調べると、所有者はB氏とC氏の共有の土地となっており、親交があるBさんに賃貸の意思表示をしたところ快く承諾をいただきましたが、C氏とは、親交がなく意思表示をしても一向に返事がありません。ちなみにこの土地は、BさんとCさんの持ち分はBさん2/3Cさん1/3づつとなっております。

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債務不履行の損害賠償責任と特別損害

契約破棄

ある事故についての相談をいただきました。ご相談をいただいたのは、ビルのテナントの原状回復工事を請負った施工会社Cからです。

オーナーAと借家人である飲食店Bとの契約で、テナントを退去する際の現状回復義務に伴う損害賠償についてです。

今回の相談は、飲食店である工事の注文者BとビルのオーナーAとの間で賃貸借契約の通常解約により、店舗の造作・内装を撤去した上でオーナーに対し物件を明け渡すという中で、ある日時までに明け渡すとの約定がありました。ところが、施工会社Cのミスからか、約定の日時に間に合わせることができず、実に約定日から1月ほど経過しての明け渡しとなってしまいました。

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賃貸住宅管理業者とサブリース業者向けの新法

賃貸アパート画像

令和2年に新しい法律が可決成立しました。「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」という法律になります。

これは、平成30年の女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」や男性向けシェアハウス「ステップクラウド」を一般オーナー向けに販売し、管理運営を受託する「サブリース」の業態で事業を展開していた(株)スマートデイズ(法人番号:4010001148478、代表取締役:赤間健太氏)が平成30年4月9日、東京地方裁判所に民事再生手続開始の申立てを行い、監督命令を受けておりましたところ、4月18日付けで、当該申立てが棄却され、平成30年5月15日、東京地方裁判所が同社に対して破産手続を開始することを決定した事件を受け、「サブリース」に関するトラブル発生の多さにメスを入れるために成立した法律となります。 続きを読む

児童虐待防止法と親権制限制度

泣いてる女の子

昨今、テレビのニュースで痛ましい児童虐待のニュースを聞くことが多く、子の権利利益を保護することは喫緊の課題で、諸々の法改正が施行されています。

今回は子の自立支援を行う法人と接する機会があり、「児童虐待」について触れたいと思います。

親が子供を育てるために親が持つ権利や義務の総称を「親権」と言います。親権は、民法に規定されており、その内容は、子供の身の回りの世話をする子どもに教育やしつけをする子どもの住む場所を決める子どもの財産を管理するなどが親権の内容となります。

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36協定「働き方改革」

残業続きのタイムカード

先日、会社設立から新規建設業許可申請までの仕事をいただきました鉄道の「軌道工事業」のお客様から「36協定」のご相談がありました。

鉄道の軌道工事とは、線路の敷設や保全・修復を作業する職種になります。仕事柄、鉄道サービスを行っている昼間に作業をすることはほぼ出来ず、皆が寝静まった深夜帯に作業をすることが多い職種となります。

とはいえ、昼間の仕事がない訳ではないので、時として夜間作業を終え、数時間の睡眠をとった後、昼間仕事をすることも多々あり、そうなると労働基準法に定められた、法定労働時間1日8時間週40時間以内という法定労働時間を超え、法律に抵触してしまうため、「36協定」が必要となる訳です。

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大阪都構想について

道頓堀写真

先日、5年ぶりに大阪市の特別区移行のための賛否を取る住民投票が行われ、結果として僅差により否決となり、大阪府の都構想は、実現しないこととなりました。

行政書士として僕自身はその資格試験の中で地方自治法等についても学びますので、今回問題となっていた、政令指定都市特別区行政区等についての基礎的な知識はありますが、大阪市の住民の皆様は、特別区に移行することのメリットやデメリットが本当に理解できていたのか?という疑問点があったのと、僕自身この都構想についての理解度が足りないのもあり、今回調べるに至りました。

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