行政書士として仕事をする中で、お客様から融資の相談を受けたりすることが往々にしてあります。
例えば政策金融公庫の創業融資等について相談を受けたりすることがあるのですが、ここに関してはとても重要な分野とはわかっているのですが、僕自身苦手意識があり、融資決定の勘所的な部分のノウハウなどがいまいち掴めず、今までお断りしたり避けてきたところとなります。
ただ、コロナ危機も相俟ってますますお客様の相談が多くなり勉強をしなければいかんな~という気持ちになり、一冊の本を購入いたしました。
本のタイトルは「独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方35の秘訣」というTACの講師を務めたり、税理士でもある田原広一さんという株式会社SoLaboを経営し、政策金融公庫の「認定支援機関」でもある方が書かれた本になります。
読み始めたところとても面白く、2日で読破をいたしました。これから会社を設立して事業を始められる方は、会社や事業を始める前に是非一読して欲しい本になります。
目次
本の概要について
会社を立ち上げて事業を始めようというからには、相当の覚悟と成し遂げたい夢があって皆さん事業を始められるかと思います。できれば事業を成功させ、夢を実現したいと思うのは皆共通しているかと思います。
しかし一方で開業から1年で約3割、3~5年で約4~6割が廃業に追い込まれるという厳しい現実があります。
創業から数年は特に事業も軌道に乗っておらず、軌道に乗る前に運転資金がショートすることによって廃業に追い込まれることの憂目にあいます。
結局のところ手元に資金がない事により事業が立ち行かなくなるわけですから、計画的に手元資金を準備することが、廃業の憂目に合わないことの解決策となります。
勿論融資に頼らず自己資金ということで創業前に資金を貯め、設備諸々を取り揃えることは理想だとは思いますが、初期の投資に自己資金を使ってしまうと、資金ショートの際の運転資金がなくなります。その時になって融資を検討しても、ピンチとなった後では、銀行はお金を貸してくれません。
「銀行は晴れの日に傘を差しだし、雨の日に傘を奪う」
という言葉を聞いたことがありますでしょうか?まさに半沢直樹の世界ですよね!!
つまり転ばぬ先の杖で、設備資金と運転資金を創業融資で準備し、手つかずの自己資金を現金として持つこと。
融資の利息が無駄という方も多いと思いますが、万一病気や事業で困った際のために保険を掛ける事業者は多いと思います。筆者は、融資の利息を経営が危うくなった際の掛け捨て保険の保険料とみなせば、融資も保険だということ考えになります。
ということで何となく融資の大切さが伝わったと思いますが、融資を受ける上でのタイミングや計画的に複数行から融資を受ける戦略的なものが更に書かれています。
融資申し込みのタイミング
最初の融資のタイミングは、創業前と言っています。何故なら、事業が始まってしまうと運転資金の融資は受けられても、設備資金の融資は受けられない。業績が悪いと融資が受けられない等がありますので、先ず一行目は「政策金融公庫」による無担保・無保証の創業融資を目指す。
融資された現金は、信用金庫口座を作り預入れ、極力残高を減らさずに信用金庫の信用を高め、次の融資に備えるということです。公庫での借り入れ実績と豊富な預金残高が、信用金庫の融資を受けやすくなる状態となります。
また、信金へ定期積金をすることで、預金担保融資が受けやすくなるので、定期積金を検討することも重要です。
2回目の融資を受けられたら、同じようにもう一行信用金庫や信用組合と付き合い同じように融資を受け、最低合計3行から融資を受けることにより盤石な経営基盤を作っていく。
手元に現金があることで経営にも余裕が生まれ、着実に夢へ近づくための戦略的な投資ができるというわけです。
では、上記の様なスパイラルに持ち込むための創業時に準備をしておくことについて触れます。
独立開業前に準備すべきこと
創業融資の審査は、自己資金と経験、信用情報によって決まるといいます。金融機関の融資に対する本音は、貸したら返してくれる人に貸したいということになります。
- 自己資金を融資を受けたい金額の10分の1以上準備すること。最低100万円は準備をすること
- これから始める事業に対しての経験値をなるべく長く積むこと
- 返済遅延や公共料金の支払い遅延等金融事故を起こさないこと
等があります。実際には、もっと詳細に記載がありますので、独立開業を考えている方は、購入してみてください。
僕自身も会社設立のご相談をいただいた際には、ここで得た情報を提供していきたいと思います。






