賃貸住宅管理業者とサブリース業者向けの新法

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賃貸アパート画像

令和2年に新しい法律が可決成立しました。「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」という法律になります。

これは、平成30年の女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」や男性向けシェアハウス「ステップクラウド」を一般オーナー向けに販売し、管理運営を受託する「サブリース」の業態で事業を展開していた(株)スマートデイズ(法人番号:4010001148478、代表取締役:赤間健太氏)が平成30年4月9日、東京地方裁判所に民事再生手続開始の申立てを行い、監督命令を受けておりましたところ、4月18日付けで、当該申立てが棄却され、平成30年5月15日、東京地方裁判所が同社に対して破産手続を開始することを決定した事件を受け、「サブリース」に関するトラブル発生の多さにメスを入れるために成立した法律となります。

サブリースとは?

賃貸住宅の「サブリース」について最近耳にすることが多くなってきました。このサブリースとはどのような形態の事業かご存知でしょうか?

サブリースには、最低3者の登場人物が存在します。アパートやマンションなど賃貸住宅の「賃貸人(不動産オーナー)」と賃貸物件をサブリース(転貸借)事業として一括借上げをする「賃借人(転貸人)」である「サブリース業者」、「サブリース業者」から物件を借りる「転借人」となります。つまり、「又貸し」のことを「サブリース」といいます。

場合によっては、上記3者の他、不動産オーナーの不動産取得資金の融資先である「金融機関」、物件の建設会社や不動産会社で、サブリース事業の勧誘をし、「サブリース業者」を紹介する「勧誘者」を含め5者の登場人物となることもあります。

不動産投資オーナーとして、極力「利回り」だけを追求し、安定した「賃料」管理業務の煩わしさから解放されたいオーナーの思惑のため、「サブリース業者への委託」という選択をされる方が増えています。

サブリース業者の収入元は、不動産オーナーに支払う「賃借料」と転借人から支払われる「転借料」の差額と賃貸業務から発生する管理業務の受託料となります。

ところが、マスターリース契約(特定賃貸借契約)を締結する段階や勧誘時点で不動産賃貸業特有のリスクである「賃借人不在」のため賃料収入が入ってこない場合であっても、「賃料を永久保証します」などと誇大勧誘などをしたり、契約後、「賃料減額」され、銀行への返済額と逆ザヤ状態となってしまうなど不測の損失を負ってしまい、トラブルとなるケースが多発しているようです。

加えて、不動産の賃貸借業は「賃借人」保護のため強力な「借地借家法」の適用があり、不良サブリース業者だと事後に気づいた場合であっても、「転借人」保護のため「正当理由」がない限り、途中で契約の解除や解約申入れもできないという状態に陥ったりする可能性があります。

賃料住宅の管理業務の適正化に関する法律

サブリースに関わるトラブルを減少させるために「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」が成立し、施行は順次されていく予定です。

主な内容は、勧誘者やサブリース業者の「不当勧誘」の排除、業者への「重要事項説明」の義務化罰則の適用不動産管理業者の登録制度の制定などとなります。

期待される効果は、野放しであった「不良業者」を国土交通省の監視下に置き、「不良業者」が排除されること。また、不当勧誘を行った場合は、罰則が適用されるようになるため、トラブルが減少することが期待されます。

とは言え、現時点では、法律施行前の過渡期であり、こうしている間にも不当な勧誘等が行われている可能性があります。サブリース契約を検討されている方は、「消費者庁」のHPなどを参照し、リスクを理解した上で、検討するようにしてください。

 

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