11月8日は、行政書士試験があり、SNSを見ると、受験された方のコメントを見ることができ、数年前の自身を思い出してしまいます。
今年は、コロナウィルスの影響もあり三密を避けるため、埼玉アリーナや幕張メッセや東京ドームなど箱の大きな会場での試験となったようです。そして、経済的な不安からなのか、過去最高人数の受験者数だったようです。
まずは、行政書士試験を受験された方は、大変お疲れさまでした。家族だったり、時間だったりを犠牲にしながら真剣に取り組んできてまずはご自身を労っていただければと思います。
そんな僕ですが、受験生のお役に立てるとすれば、予備校などに通うことなく基本独学で仕事をしながら行政書士試験に合格し、独立開業に至っているところは、同じ境遇の方にとって役立てるのではないかと思い、ブログを書きたいと思います。
惜しくも点数が足りずに涙をのんだ方もこの悔しさが残っている今この時点が非常に重要な時期かと思います。かく言う僕も2度目の行政書士試験に落ちたことを知ったときにもう一度自分自身に向き合い、来年の試験までの気持ちの整理や一年間のざっくりとした計画を立てました。
一年をかけて覚えた知識も勉強から離れると徐々に忘却をしてしまいます。忘れてしまうということは、記憶に定着していないということになります。
目次
合格から逆算する
行政書士試験は、宅建試験のようにその年の全体の出来栄えによって合格ラインが上下動する資格ではございません。きっちりと180点以上かつ一般常識をクリアーできれば必ず合格いたします。
僕がおこなった基本的な対策・勉強方法は、次になります。
- 一問一答形式の過去問を解く。できれば正解したのか不正解だったのかを○×で記録をする。不正解となった問題にフォーカスを当て、条文や判例なぜ不正解なのかを調べたりし、確実に考えを理解する。
- 一問一答を計10回まわし、記録もする。すると、絶対に間違えない問題と必ず躓く問題に分かれます。×が多い問題は、自分が不得意とする問題なので、掘り下げます。
- 憲法に関しては、わずか100条ちょっとなので、全条丸暗記と判例を中心に勉強します。判例集のテキストも熟読しました。
- 商法・会社法は、実はとても重要です。ここを捨ててしまう受験生も多いとは思いますが、開業後に非常に役立つ教科となります。
- 一般常識も対策が必要で、一般常識で足切りをされてしまうことも多いからです。行政保有個人情報やIT系、個別法など対策できる部分も多いので同時に学習することもお勧めします。
- 記述対策・・・こちらも過去問と問題集を買って対策をしました。とにかく紙に書いて覚えます。
なお、僕の場合は、仕事をしながらの勉強となりましたので、スマホのアプリで一問一答形式や条文穴埋め方式のアプリなどもあり、電車での移動時や通退勤も勉強時間に充てていました。アプリの優れたところは、不正解の問題を抽出し、不正解の問題だけを何度も解くことができ、弱点を克服しやすいところになります。しかも細かな解説がないので、何故そうなるのかを調べると知識が定着しやすくなります。
更にアプリだけあって、問題がそもそも間違えていたり、答えが間違っていたりするので、逆にこの答えは間違っているということで、何故間違えているのかを調べまくり却って記憶に定着するといったことが起こりえます。
11月の本番試験から逆算をすると、直前の10月くらいには、予備校でおこなっている模試を受け、合格ラインに乗っていることが必要です。そして、7月くらいにも模試を受け、自分の実力を客観的に推し量ることも重要となりますので、模試は、必ず2回は受けることが重要かと思います。
7月の模試の結果は、自分の知識の穴埋めや弱点を知り、残りの期間で対策を練ってください。
一問一答形式の問題集計6冊?(行政法2冊、民法2冊、商法・会社法、日本国憲法・法令)を1年間で10回回そうと思うと、一月で1.5回から2回くらい回さないといけないので、結構大変なことが理解できるかと思います。恐らく1周りで2・3000問くらいはあるのでは?
途中、前回は理解をしていたのに忘れている問題などもあったりし、焦りや自己嫌悪に陥ったりもしますが、踏みとどまり乗り切ることが出来るのは、あの落ちたときの悔しさだったり、何が何でも絶対受かるという決意だったりします。
ということで、7月くらいになると9割くらいの問題で正解が取れるようになっていることがわかりますので、そこから試験までの期間に弱点克服や語呂合わせなどを駆使し、更に正解率を上げることに時間を費やします。
ところで、この一問一答形式の学習方法について、SNSで宅建業のことについて書いているパパリン宅建士さんという方のブログがあり、何故一問一答形式の過去問を解く勉強法が良いのかについて全くの同意見を述べていらっしゃいまして参考になります。
ご興味があればお読みください。こちら
10月の模試では、合格への確信が得られるようになります。家族や時間など犠牲にすることも多々ありますが、人生の内の1年を勉強に捧げることにより、今までとは違う世界が見えてくると思います。
合格後の行政書士について
合格後に実際に行政書士に登録をした後は、受験時より学習することが増えてきます。開業後は右も左もわからない中で、覚えることがたくさんあります。
特にIT系の弱い僕などは、電子証明書の導入やら、HPの作成やら入札資格審査の登録やらで非情に苦労いたしました。
また、申請の手引きや相談体制の整っている「建設業許可申請」であっても、最初の内は、「税込売上高」を「税抜売上高」に替えて申請だとか、固定資産の評価方法について記載するなどわからないことだらけです。
解らないことだらけの中、調べて経験を積むことでいろんなことができるようになってきます。
開業後3年目の僕ですが、この2年間を振り返ると恐ろしいほどの成長スピードだなと感じることが出来ます。
開業初年度から2年目は、非常に金銭的に苦しい思いをしました。売上的にはまだまだですがようやく3年目にして、お金の心配から解放されてきました。
こんな経験は、行政書士としてこれから事業を立ち上げたり経営したりする僕らのお客様となる方々にとって非常に役立つ経験となるのではないでしょうか?
行政書士試験を終え、SNS等で様々な声を聞き、ベテランの行政書士の先生からすればまだまだ未熟な僕ですが、行政書士を目指す人の一助になればと思い書いてみました。